海辺に住みたい設計士

海辺に移住するという夢に向かって日々奮闘。当面の目標は一級建築士取得。釣り好き。目に入ったもので「もっとこうしたらいいのに」という思いがネタの記事が多数。

山超えて

ここ最近は7時から7時半の間を起きたり起きなかったりを繰り返している。

 

一週間に2回の本契約ラッシュをなんとか乗り切ったところで、それが終わるまでは到底ブログなんて書いている場合ではなかった。

自分にとって一週間に2回本契約があるということはなかなかハードな経験で、施工レベルとまでは言わないが本契約に耐えうるレベルまで図面を整えないといけなかったり、見積もりを作っている上司にやれあれが足りないこれが足りないだのと文句を言われそれに振り回される日々であった。

そもそもなぜ設計が方々の業者に見積もりをとらないといけないのかが入社して5年を迎えようとしているわけだが、まったく納得のいくものではない。自分が特殊なことをやっているのならまだしも、会社の標準仕様に則って営業に言われたとおりに作っただけの残念な建築を作っているだけなのに作業が省略される気配もない。

中途半端に細かく分業化して人に文句をいいやすい状況を作るのは会社の体質だ。見積もりを作らない設計が、見積もりを作る人のために準備をしたところであれが足りないこれが足りないと出てくるのは至極しょうがないことのように思う。法規を知らない営業が、お客さんのいったままのプランをだして、設計につっぱねられるのもしょうがないことのように思うし、お客さんのこだわりを知らない監督が、効率や金額のために安価なものやインスタントなものを使いがちになるのもしょうがないように思う。

営業、設計、監督でなるべくコミュニケーションを密にとって、、、などは焼け石に水を掛けるような対策というかなんというかだけど、油断したら(コミュニケーションを怠ったら)一気に落とし穴におちるような仕組みそのものに疑問を投げかけざるを得ないと思う。コミュニケーションをとることに心血を注ぐことを生きがいとしている人にはもってこいだとおもうが。

話は変わるが転職活動で面接をしてきた。そこの仕組みがなかなか面白い。

営業と設計は一緒になっていて、顧客獲得の動きはマーケティング部がネットで行うとのこと。インターネットで魅力的な情報を流してアプローチしてきたお客さんとだけ話をすすめて追客はしない。それでいて3件に1件くらいは契約に持っていけるとのことだからほんとうなのかと思う部分もある。今勤めている会社はいわゆる「御用聞き営業」みたいなものが主だからあまりにもかけ離れているのでイメージがしづらい。

ただ、この仕組みだとお客さんと設計の力のバランスが同じくらいになっていいものが作れそうだと思った。お客さんの力が強すぎると、限られた空間にごちゃごちゃと用途を詰め込んで世知辛いものになりがちで、設計の力が強すぎると、広い空間に収納が一つもなかったり、全面ガラス張りで室内なのにパンツ一丁でうろうろできない恐れもある。

これらの違いはなんなのかというと、「なるべく楽になるような仕組みを作りたい」と「なるべく納得いく仕組みを作りたい」の差だと思う。

納得いくものを作る為に多少の頑張りは頑張れるものだとおもう。